久門龍明さん(株式会社久門製作所代表取締役社長)
1番感動したのは、第6章「困難から宝を取り出す」の藤井勇雄さん(株式会社桑和代表取締役社長)の実践でした。
左側の扉の世界──人を「物質」として見る唯物的人間観・世界観に基づく利益追求の経営であれば、「社員は資源」というのは当たり前の考え方です。
私も、以前はそうでした。でも、その結果、社員は元気を失い、業績は悪化。「魂は平等」というトータルライフ人間学(魂の学)の経営の仲間のアドバイスがなかったら、会社は倒産していました。
今、会社は活気にあふれ、このコロナ禍でも業績は右肩上がりです。何より、社員が元気で、互いに励まし合い、1人ひとりが可能性を広げているのがうれしいです。
第6章で「経営者の仕事とは、親の魂として、社員1人ひとりをわが子のように見守り、育んでゆくこと。……それが経営者の本懐ではないか――」という文章に触れ、私も今、この道を歩んでいるんだと胸が熱くなりました。
かつてのどん底の状況からここまで導かれ、まさに「困難の中に宝がある」とは真実だと実感しています。
この本はわかりやすくて、読みやすい。課題を抱えている方はもちろん、そうでない方にも、「新しい世界が開けますよ」とお勧めしたい1冊です。