池田桃子さん(池田歯科医院院長)
東京の大学を卒業後、父が亡くなり、私は、不本意ながらも実家に戻ってクリニックを継ぐことになりました。その後、仕事と子育てに奮闘する中、精神的にもキリキリの状態になり、持病のアトピーが悪化。皮膚科を転々としましたが、一向に治りませんでした。そんなときに出会ったのが、『2つの扉』の著者、高橋先生が提唱する「魂の学」でした。
「魂の学」を学んでゆくと、胸の内にしまい込んでいた心のしこりが解きほぐされ、癒やされてゆくようでした。すると、不思議なことに、アトピーも改善していったのです。この体験から、心と身体が密接につながっていることを痛感しました。
それだけに、本書で紹介されている小児科医・前田浩利さん(医療法人財団はるたか会理事長)が、重い病を抱えた子どもたちを「魂」の存在と受けとめ、診療に当たる実践には、本当に心が震え、憧れます。「私も歯科医として、前田さんがめざしている『世界が羨むような癒やしの場』をクリニックで実現したい。患部を診るだけではなく、患者さんの心の声を深く聴き、寄り添いたい」と思いました。
私の周囲には、患者さんや知人も含めて、コロナ禍で不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。本書は、そのような中で前向きに生きる具体的な手立てが1つ1つわかりやすく書かれています。私も、本書を読み返すたびに、安心感と希望に包まれる感覚になります。世の中が激変する今だからこそ、ぜひ、お薦めしたい1冊です。