本書は、人間の魂の光を世界に顕現し、調和的な現実を生み出すための「智慧の書」である。人間の内には無限の愛と智慧の領域である魂が存在しているが、魂の周りは、厚いヴェールで覆われている。この厚いヴェール――両親や時代や地域から吸い込んだ様々な先入観や偏見――を取り払う具体的な鍛錬の道が、本書には示されている。そのステップに従って心を磨き、鍛錬していったならば、誰もが必ず魂を解放してゆくことができる。それは、私たちの人生に新たな開けをもたらすと共に、今時代が抱える諸問題を調和的に解決する新しい21世紀を切り開く道――。まさに、「外なる解放から内なる解放」の新時代の到来を告げる書である。
内容の一節
巨大な時代の流れに巻き込まれながら、しかも人間は自分の心を自由に使うこともできないでいる。少しの刺激に翻弄され、一喜一憂を繰り返して時を費やしてしまう――。この心を本当の意味で再生すること。つまりそれは、一人ひとりの存在を無に帰してしまうような虚無の時代を生き抜く「内面の中心」をつくるという未踏のフロンティアへの挑戦に他なりません。(「イントロダクション」20頁)