ものごとを捉えるにはその内側、中心に踏み入ることが不可欠と誰もが思うかもしれない。けれど、それだけが真価を知る方法ではない。外側や周縁にもその道は拓かれている。人物はその友人を見ればわかる。心はその行動に現れる。
人生そのものも、その足跡が教えてくれる。出会いと出来事の総体が魂の輪郭さえ示すのである。すべてのものが何かを映し出している。一人ひとりが時代と世界を映し出している。
『光跡』詩より