二千年にわたり、イエスの心を求め生きた八人のキリスト者たち──ペトロ、アシジのフランシスコ、ジャンヌ・ダルク、フランシスコ・ザビエル、マルティン・ルター、テレーズ・マルタン、新渡戸稲造、内村鑑三。その志のバトンが現代に生きる私たちに託される! 第37回岩手読書感想文コンクール課題図書 高校生の部に採用。
内容の一節
そのような極限状況を生きて、神の子としての本質を示したイエスの姿に、人々は勇気づけられ、慰められ、光を見出しました。悲運とともにある人々、神仏の存在すら呪わざるを得ない理不尽な事件に巻き込まれた人々、将来に何の希望も見出せない人生の条件を与えられた人々‥‥。彼らの多くが、イエスの姿に支えられ、導かれてきたのです。どのような試練や逆境に苛まれようと、如何ともし難い宿命の束縛に苦しもうと、その現実を受容しながらそこを「越え出る」希望を与えたのが、イエスの存在の光だったように思います。
本書は、そのようなイエスの心に触れ、その心を懸命に生きようとした魂の足跡を辿ろうとするものです。(「はじめに」3頁)